2020
Aug
09
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【株雑記】「賢明なる投資家」のレビュー~第3章~
今日は「賢明なる投資家」の第3章を読んだ感想と備忘録。
第3章 株式市場の歴史―1972年初めの株価―
第3章は執筆時(1972年)から過去100年の間の株価の変動の歴史について書かれています。
章の序盤に
「投資家は株式市場の歴史に関して十分な知識を持つことが肝要だ」
と述べているように、過去の出来事と株価の関連性についてある程度の知識をもつことの重要性を説いています。
一方、株価の高騰が起きた1964年の(高すぎると思える)株価水準に対する結論の中で、
「かつての評価基準がもう過去のものとなったようにみえる一方で、新たな基準は時間による証明がなされていないのでまだ真偽のほどはわからない」
「投資家は自らの投資方針の基本には大きな不確実性の存在を据えるべきである」
とも書いています。
「歴史の浅い統計データを鵜のみにしてはいけない。先のことに絶対なんてないよ」ということですね。
ちなみにこの1964年の高株価の際にどうしたらよいか迷っている投資家にグレアムさんは、
- 借金をしてまで株式の買い付けはするな
- 資金における株式の占める割合を増すな
- 可能なら株式を売却して債券を買うか貯金しろ
と言っています。(あくまで1964年の株価が高騰したときの話です。)どこもかしこも割高に思える株価になっていたら「休むも相場、素直に待て」ということでしょう。
当たり前のようなアドバイスですが、キャッシュポジションが増えるとつい株式を買いたくなる人が、私を含め、少なからずいると思います。そういう人はこのアドバイスをきちんと聞いた方がいいでしょう。(事実、私が株式投資をはじめたのはコロナショック直前の日経平均24000円を超える高水準のときで、割安かどうかもわからずワクワクして株を買ってその後の大暴落で大ダメージを受けました泣)
1964年の株価はその後上昇した後、下落して1972年(この本が執筆された年)に同じ株価に戻っています。この章の最後は、"現在(1972年)の(グレアムさんの)見解は1964年のものと同じである"、という趣旨のことを書いています。(その後の詳細なデータは見つけられませんでしたが、どうやら1972年から10年間1972年の水準を大きく超える株価上昇はなかったようです。)
現在、コロナショックで日経平均は24000円から16000円台まで落ちて、その後V字回復し22000円~23000円の間をうろうろしています。これが24000円まで回復したときそれを高水準ととらえたなら、グレアムさんの言葉を思い出した方がよいかもしれません。
こんな感じで第3章の感想を終えますが、やはりグレアムさんの文章は回りくどく、読みにくいです(汗
第4章はいよいよポートフォリオ戦略の話になります。
また次回!
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