2020
Aug
17
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【株雑記】「賢明なる投資家」のレビュー~第12章~
今回は「賢明なる投資家」の第12章を読んだ感想と備忘録。
第12章 一株当たりの利益に関して
第12章は一株あたりの利益が表す意味について、ALCOA社の1970年の例を挙げて説明しています。
この章のはじめに次のように書かれています。
「第一のアドバイスは年間収益を気にしすぎるな。第二は、もしも短期的な数字を気にするのならば、一株当たりの利益に隠れた落とし穴に警戒しろ」
ALCOA社は1970年に「通常の営業収支」外のコストや損失を控除して「一株当たりの利益」を算出していた。(決算にはその旨が脚注に記載されていた。)
このようなことをした背景として、
- 一つ目は、株価収益率が減少し割安株に見せかけられること
- 二つ目は、1970年はどの企業も業績が低迷すると予想されていたため、その年に都合の悪い損失を計上することで人々から必要以上に低評価をされることをさけられること。また、次年度以降、順調に回復したように見せかけることができること
という理由があったようです。これが最初に述べた「一株当たりの利益に隠された落とし穴」ですね。
これに対し、「平均収益の利用法」という節で、7年~10年の平均収益を考えることで上述したような落とし穴を回避できると言っています。
ただし、成長率を考えるときはなるべく直近のデータ(3年程度)の平均を考えないと意味をなさないので、「過去の成長率計算」という節では、
「成長率そのものについては、過去3年の平均と、10年前の同様の数値との比較で計算すべき」
と書かれています。
私は、過去2~3年の経常増益率を見たりして「成長してる」とか「安定して収益を出してる」とか判断していましたがそれだと甘いわけですね。なかなか7~10年の収益の平均まで見て分析するのは骨が折れそうですが、少しずつ有報などを覗いて、分析してみたいと思います。(といいつつ、証券会社が出してるデータと短信だけ見て判断しちゃうんですよね・・・)
それでは、また次回!
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