2020
Aug
23
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【株雑記】「賢明なる投資家」のレビュー~第19章~
今回は「賢明なる投資家」の第19章を読んだ感想と備忘録。
第19章 株主と経営陣―配当方針―
第19章は株主の経営陣あるいは経営方針・配当方針に対してとるべき態度について説明されています。
章の初めに
「株主は明らかに成果を出している経営には寛大な態度を取り、逆に然るべき成果が出せなかった場合には満足のいく説明を求め、向上に向けて非生産的な経営要因を排除する動きを助けるべきだ」
と書かれていて、特に次の状況では株主は経営陣の能力について問題提起すべきと述べています。
- 満足のできる成果が出せなかったとき
- 状況の似ている他社に比べて成果が悪かったとき
- 長期にわたって満足のいく株価水準にならなかったとき
しかし、グレアムさんが言うには「(こうした)株主の賢明なる行動は実を結んでいない」ようです。
実際、経営の改善は「株価低下による企業買収の標的になること」や「がっかりした株主が株を低価格で売り払い、精力的な部外者が株式の支配的な地位をえること」で起こると書かれています。
残念ながら、株主総会でどのような問題提起をすべきか、といった具体案については書かれておらず、「株主総会に自ら出席するだけの勇気のある一般株主」に対し「(その行動は)全く無駄な行為であることがほとんど」だと諦めのコメントがされています。
配当については、配当性向が33%を下回るようなら、(配当に回さずに)再投資した利益が収益を十分上げたという明確な根拠を示すよう要求すべきだ、とグレアムさんは考えているようです。
最近はコロナショックで業績を上げた企業と、大きく下げた企業があり、配当性向という指標が正常に機能していないように思いますが、状況が改善したとき各企業が株主に対してどのような態度をとるのか、きちんと見定めないといけませんね。
最後には「株式分割」と「株式配当(現金ではなく株式で配当を渡す)」について書かれていましたが、ちょっと専門用語がわからなかったのと、あまり一般的でない内容だと思ったので読み飛ばしました。
次回はいよいよ最後の第20章。この本の最も重要な章だと聞いているので楽しみです。
それでは、また次回!
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